学習指導要領や教科書改訂により何が変わるのでしょうか?

私達の属している社会がグローバル化し、従来の紙を中心とした文化、及び教師が子ども達に教えてそれを受動的に学習する形式では追いつかなくなっています。コンピューターやAIなど技術の進歩が目覚ましく、データの解読やデジタル機器を使いこなすことが求められています。

小学校は2020年に教科書改訂があり、プログラミング教育や英語の教育がしっかりと始まっています。今回求められている「思考力・判断力・表現力」が大切になってくると、基本になる知識は今迄以上に重要になってきます。そして、持続可能な社会を実現するためのSDGSの問題が重要なテーマになってきます。

2021年4月からは中学生の教科書が変わりました。数学は、四分位範囲・箱ひげ図などデータの処理方法がスタートしました。社会に出て使える能力を育てることが重要となっています。理科は、ダニエル電池・イオン化傾向などが入ってきました。実験・観察の結果より、探求の過程を重視するようになりました。国語は、SNSなどの利用によって情報の扱い方が入ってきました。そして、語彙力を増加させ、表現力・読解力のUPを図ります。社会は、SDGSの問題を避けて通ることはできません。歴史では、世界史の内容が日本史とからめてあるので両方の視点で考える力が重要です。

そして、一番大きく変化したのが英語です。原形不定詞・現在完了進行形などの文法が高校よりおりてきたのはもちろんですが、特に気になるのは単語量が飛躍的に多くなったことです。例えば、越谷市の中学校で使用している「ニュークラウン」では、中学で1643語+小学校既出が633語=計2276語、吉川市の中学校で使用している「ヒアウィーゴー」では、中学で1614語+小学校既出が574語=計2188語と多くなり、英語表現も増え、知識や用語の丸暗記で対応することが難しくなります。また、高校では2022年より新学習指導要領が全面実施となります。

このような変化の中で私たちは今を生き、これからの新しい社会に対応できる子ども達を応援していきます。今後、どんどん生じてくる新しい職業、よりデータ化された社会に適応できる子ども達が一人でも多くなるために、一緒に考え、工夫して学習していく環境を用意したいと考えます。これらの課題を解決するためには、まとめての学習ではなく小学校からの学習からスタートし、中学・高校への継続力が大事ではないでしょうか。そして、自分の希望する大学や職業に就いて自分のやりたい事をやり、社会の一員として活躍して欲しいものです。